@article{oai:ouj.repo.nii.ac.jp:00007559, author = {大橋, 理枝 and Rie, OHASHI}, journal = {放送大学研究年報, Journal of the Open University of Japan}, month = {Mar}, note = {震災後半年以上経ってからも様々な企業が東日本大震災からの復興をアピールするキャンペーンを展開しており、いろいろなスローガンをウェブサイトに載せている。本稿ではそのような復興スローガンが何を伝えているのかを、コミュニケーション学で用いられる4つの観点から「がんばろう」という言葉を中心に考察した。レトリック批評の観点からは、スローガンの発信者は受信者を「どこまでも忍耐して努力する」仲間であると捉えていると共に、震災後の状況が「どこまでも忍耐して努力し得る」状況であると捉えていることが示され、これらの見方が被災者に共有されないときにはそのスローガンは共感できないものに感じられるであろうことが明らかになった。ポライトネス理論の観点からは、スローガンの発信者はポジティブ・ポライトネスの方略として受信者の連帯の願望に配慮したメッセージ構築を行う意図であった可能性が示された。発信者のエトスの観点からは、受信者との共通志向性を表現するためのメッセージ構築であったにも関わらず、それが成功していない可能性が示された。日本人の集団志向の観点からは、誰が「どこまでも忍耐して努力する」のかが特定されておらず、不特定多数の「みんな」で「どこまでも忍耐して努力する」という表現が日本文化全体の傾向に合致していることが示された。何が発信され、何が受信されてしまうのかは、そのメッセージを発信している責任主体に対してどのような評価がなされ得るのかを検討することに繋がっていくと考えられるため、様々な角度からの考察が有効であると考えられる。}, pages = {55--62}, title = {東日本大震災復興スローガンのコミュニケーション}, volume = {29}, year = {2012}, yomi = {オオハシ, リエ} }