@article{oai:ouj.repo.nii.ac.jp:00007573, author = {青山, 昌文 and Masafumi, AOYAMA}, journal = {放送大学研究年報, Journal of the Open University of Japan}, month = {Mar}, note = {野田弘志は、現代日本のレアリスムを代表する画家であるが、彼は、2010年に『リアリズム絵画入門』という著作を出版し、そこで絵画芸術について哲学的な理論考察を行っている。彼は、マルセル・プルーストの書いた或る文章を引用しており、そのプルーストの文は、ラスキンの著作『アミアンの聖書』の訳者の序文の中の、以下の文章である。  「詩人は一種の書記であり、その秘密の多かれ少なかれ重要な部分を自然が口述する通りに書き取る人間である以上、この神的なメッセージに自分自身の考えをなにひとつ付け加えないことこそが芸術家の第一の義務であるのを理解なさるであろう。」  野田は、このプルーストの言葉がもっている重要な意義を指摘しており、彼によれば、自己表現ではなく、〈存在〉の重い厳粛さを、トータルに表現することをこそ、画家は、全力を尽くして目指すべきなのである。野田の美学は、プラトンに由来する、古典的にして哲学的な、ミーメーシス理論に基づくものなのである。そしてまた、野田の美学は、ディドロと同様に、存在の大いなる連鎖の哲学にも基づいている。  現代日本の画家の美学は、プラトン美学並びにディドロ美学と同じく、古典的にして正統的な美学なのである。}, pages = {55--61}, title = {現代日本美術におけるレアリスムの意義について}, volume = {30}, year = {2013}, yomi = {アオヤマ, マサフミ} }