WEKO3
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Eカレッジ・ドットコム(米国)・・・アプリケーション・サービス・プロバイダ(ASP)として先駆的な実績を持ち、すでに全米175の高等教育機関、5万人以上の学生にサービスを提供している。オンラインのFDプログラムも充実している。2.ナショナル工科大学(米国)・・・企業向け教育機関として、全米の優秀な工学教育をアグリゲートし、国際的に配信している。これまでの16年間の実績を背景に、徐々にウェブ上での教材提供を開始している。3.モンテレー工科大学(メキシコ)・・・衛星とウェブを縦横に活用するVUをすでに運用し、企業向け教育とともに教師教育においても定評がある。北米の主要な大学と提携し、ラテンアメリカに1400ヵ所のダウンリンクサイトを持つ。4.アサバスカ大学(カナダ)・・・北米の遠隔教育の先駆であり、ウェブ上での教育提供に徐々に移行しつつある。学習支援の制度、とくにコンピュータ上のコミュニケーション(CMC)の工夫が行き届いている。5.国立遠隔教育センター(フランス)・・・欧州の遠隔教育の先駆であり、キャンパス・エレクトロニックという完全オンラインでの高等教育提供を開始している。フランス語圏での教材バンクの開発にも関わっている。6.欧州遠隔教育ネットワーク(ハンガリー)・・・英国NPOとしてつくられた、欧州で最も大きな遠隔教育ネットワークであり、公開遠隔学習(ODL)のリサーチや情報提供に関して関連諸団体のハブ的役割を担っている。7.ブダペスト工科経済大学(ハンガリー)・・・中欧圏のなかで最も整備が進んだ遠隔教育センターをもつ。国際共同の教材開発とともに、学内のマルテメデイアFD、学外の企業のICT教育にも携わっている。8.VIRTUE(ノルウェー)・・・米国のメリランド大学システム、スウェーデンのヨーテボリ大学、ノルウェーのベルゲン大学の3大学が、海洋生物学に特化した研究・教育の共同体をつくり、ウェブとTV会議による高等教育を開始している。9.ルント大学(スウェーデン)・・・学内で研究開発されたオーサリングツールのLUVITを中心に、諸種の電子ツールを組み合わせ、独自のVUを立ち上げる段階にある。学生向け、教員向けのICT教育も充実している。10.王立工科大学オンライン(スウェーデン)・・・王立工科大学とストックホルム大学の共同で開始したIT大学の遠隔情報学部が、ICTの企業向け教育を開始している。十分なスタッフイングを背景に、学内授業をもとにしたオンライン教材を制作・配信している。11. ヘルシンキ工科大学(フィンランド)・・・工学分野における欧州最大の生涯学習センターを有し、カスタマイズされた企業向け教育を積極的に開発・提供している。2004年度開始の全国規模のVUの拠点でもある。12.ヘルシンキ大学(フィンランド)・・・継続教育およびメディア教育のいくつかのサポート部局を背景に、ICTの教育工学センターが発足し、3Gモバイル環境等での教授スキルの研究開発を進めて、VU整備の準備を行っている。以上のさまざまなVU構築の方向は、それぞれの大学を取り巻く情報環境基盤や高等教育状況、継続教育の伝統などの社会背景を反映したものである。もちろん、米国等に対する市場防衛・市場開拓の危機感も否めない。いずれにしても高等教育におけるICT活用への必然性が高く認識されている。日本においては、その社会背景がかなり異なることから、欧米圏の経験をそのままに参考にすることはできないが、今後のVU整備のためには、教材制作や配信、学習支援などに関するサポート部局ないしサポート機関の充実、並びに、VUにおける教育活動や学習支援のための基礎研究と学習モデルの明確化、の2点が早急に求められよう。ICTの技術的側面に傾きがちな昨今の議論に対して、実際の教育活動を整備するための議論がより必要であり、個々の機関はそれぞれに示唆に富む事例を提供している。", "subitem_description_type": "Other"}]}, "item_1_source_id_13": {"attribute_name": "雑誌書誌ID", "attribute_value_mlt": [{"subitem_source_identifier": "AA11183327", "subitem_source_identifier_type": "NCID"}]}, "item_1_text_10": {"attribute_name": "著者所属(英)", "attribute_value_mlt": [{"subitem_text_language": "en", "subitem_text_value": "Division of Media Application Research National Institute of Multimedia Education"}]}, "item_1_text_9": {"attribute_name": "著者所属(日)", "attribute_value_mlt": [{"subitem_text_value": "メディア教育開発センターメディア活用研究開発系"}]}, "item_files": {"attribute_name": "ファイル情報", "attribute_type": "file", "attribute_value_mlt": [{"accessrole": "open_date", "date": [{"dateType": "Available", "dateValue": "2000-12-01"}], "displaytype": "detail", "download_preview_message": "", "file_order": 0, "filename": "KJ00005196138.pdf", "filesize": [{"value": "5.4 MB"}], "format": "application/pdf", "future_date_message": "", "is_thumbnail": false, "licensetype": "license_free", "mimetype": "application/pdf", "size": 5400000.0, "url": {"url": "https://ouj.repo.nii.ac.jp/record/2660/files/KJ00005196138.pdf"}, "version_id": "d456557c-bbed-4288-b09d-6f1283236243"}]}, "item_language": {"attribute_name": "言語", "attribute_value_mlt": [{"subitem_language": "eng"}]}, "item_resource_type": {"attribute_name": "資源タイプ", "attribute_value_mlt": [{"resourcetype": "departmental bulletin paper", "resourceuri": "http://purl.org/coar/resource_type/c_6501"}]}, "item_title": "欧米圏のバーチャル・ユニバーシティ構築 : 北欧を中心として", "item_titles": {"attribute_name": "タイトル", "attribute_value_mlt": [{"subitem_title": "欧米圏のバーチャル・ユニバーシティ構築 : 北欧を中心として"}, {"subitem_title": "Virtual University Development in the West : With Emphasis on Nordic Experience", "subitem_title_language": "en"}]}, "item_type_id": "1", "owner": "3", "path": ["233"], "permalink_uri": "https://ouj.repo.nii.ac.jp/records/2660", "pubdate": {"attribute_name": "公開日", "attribute_value": "2000-12-01"}, "publish_date": "2000-12-01", "publish_status": "0", "recid": "2660", "relation": {}, "relation_version_is_last": true, "title": ["欧米圏のバーチャル・ユニバーシティ構築 : 北欧を中心として"], "weko_shared_id": -1}
欧米圏のバーチャル・ユニバーシティ構築 : 北欧を中心として
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名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
---|---|---|
KJ00005196138.pdf (5.4 MB)
|
|
Item type | 紀要論文(ELS) / Departmental Bulletin Paper(1) | |||||
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公開日 | 2000-12-01 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 欧米圏のバーチャル・ユニバーシティ構築 : 北欧を中心として | |||||
タイトル | ||||||
言語 | en | |||||
タイトル | Virtual University Development in the West : With Emphasis on Nordic Experience | |||||
言語 | ||||||
言語 | eng | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_6501 | |||||
資源タイプ | departmental bulletin paper | |||||
ページ属性 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | P(論文) | |||||
著者名(日) |
山地, 弘起
× 山地, 弘起 |
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著者名よみ |
ヤマジ, ヒロキ
× ヤマジ, ヒロキ |
|||||
著者名(英) |
Yamaji, Hiroki
× Yamaji, Hiroki |
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著者所属(日) | ||||||
値 | メディア教育開発センターメディア活用研究開発系 | |||||
著者所属(英) | ||||||
言語 | en | |||||
値 | Division of Media Application Research National Institute of Multimedia Education | |||||
抄録(日) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 本在外研究の目的は、バーチャル・ユニバーシティ(以下VU)構築の先進事例を欧米圏に求め、とくにこれまであまり知られていなかった北欧を中心として現状を調査し、日本における高等教育諸施策立案の基礎資料として提供することであった。調査先は、最終的に以下の12事例を選び、2000年夏に関係者のヒアリングを行った。1. Eカレッジ・ドットコム(米国)・・・アプリケーション・サービス・プロバイダ(ASP)として先駆的な実績を持ち、すでに全米175の高等教育機関、5万人以上の学生にサービスを提供している。オンラインのFDプログラムも充実している。2.ナショナル工科大学(米国)・・・企業向け教育機関として、全米の優秀な工学教育をアグリゲートし、国際的に配信している。これまでの16年間の実績を背景に、徐々にウェブ上での教材提供を開始している。3.モンテレー工科大学(メキシコ)・・・衛星とウェブを縦横に活用するVUをすでに運用し、企業向け教育とともに教師教育においても定評がある。北米の主要な大学と提携し、ラテンアメリカに1400ヵ所のダウンリンクサイトを持つ。4.アサバスカ大学(カナダ)・・・北米の遠隔教育の先駆であり、ウェブ上での教育提供に徐々に移行しつつある。学習支援の制度、とくにコンピュータ上のコミュニケーション(CMC)の工夫が行き届いている。5.国立遠隔教育センター(フランス)・・・欧州の遠隔教育の先駆であり、キャンパス・エレクトロニックという完全オンラインでの高等教育提供を開始している。フランス語圏での教材バンクの開発にも関わっている。6.欧州遠隔教育ネットワーク(ハンガリー)・・・英国NPOとしてつくられた、欧州で最も大きな遠隔教育ネットワークであり、公開遠隔学習(ODL)のリサーチや情報提供に関して関連諸団体のハブ的役割を担っている。7.ブダペスト工科経済大学(ハンガリー)・・・中欧圏のなかで最も整備が進んだ遠隔教育センターをもつ。国際共同の教材開発とともに、学内のマルテメデイアFD、学外の企業のICT教育にも携わっている。8.VIRTUE(ノルウェー)・・・米国のメリランド大学システム、スウェーデンのヨーテボリ大学、ノルウェーのベルゲン大学の3大学が、海洋生物学に特化した研究・教育の共同体をつくり、ウェブとTV会議による高等教育を開始している。9.ルント大学(スウェーデン)・・・学内で研究開発されたオーサリングツールのLUVITを中心に、諸種の電子ツールを組み合わせ、独自のVUを立ち上げる段階にある。学生向け、教員向けのICT教育も充実している。10.王立工科大学オンライン(スウェーデン)・・・王立工科大学とストックホルム大学の共同で開始したIT大学の遠隔情報学部が、ICTの企業向け教育を開始している。十分なスタッフイングを背景に、学内授業をもとにしたオンライン教材を制作・配信している。11. ヘルシンキ工科大学(フィンランド)・・・工学分野における欧州最大の生涯学習センターを有し、カスタマイズされた企業向け教育を積極的に開発・提供している。2004年度開始の全国規模のVUの拠点でもある。12.ヘルシンキ大学(フィンランド)・・・継続教育およびメディア教育のいくつかのサポート部局を背景に、ICTの教育工学センターが発足し、3Gモバイル環境等での教授スキルの研究開発を進めて、VU整備の準備を行っている。以上のさまざまなVU構築の方向は、それぞれの大学を取り巻く情報環境基盤や高等教育状況、継続教育の伝統などの社会背景を反映したものである。もちろん、米国等に対する市場防衛・市場開拓の危機感も否めない。いずれにしても高等教育におけるICT活用への必然性が高く認識されている。日本においては、その社会背景がかなり異なることから、欧米圏の経験をそのままに参考にすることはできないが、今後のVU整備のためには、教材制作や配信、学習支援などに関するサポート部局ないしサポート機関の充実、並びに、VUにおける教育活動や学習支援のための基礎研究と学習モデルの明確化、の2点が早急に求められよう。ICTの技術的側面に傾きがちな昨今の議論に対して、実際の教育活動を整備するための議論がより必要であり、個々の機関はそれぞれに示唆に富む事例を提供している。 | |||||
雑誌書誌ID | ||||||
収録物識別子タイプ | NCID | |||||
収録物識別子 | AA11183327 | |||||
書誌情報 |
研究報告 巻 18, p. 1-68, 発行日 2000-12 |